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エシカル消費、サステナブルやSDG’sとの関係性を解説

エシカル消費」は、日本でもなじみある言葉ですが、「サステナブル」「SDG’s」などもあわせて、それぞれの定義を聞かれて答えられる方はいらっしゃるでしょうか。

これから先の未来に向けて、どれも大変重要なキーワードですが、「意味がよくわからない、自分には関係ない」などと、残念ながら他人事に感じてしまう方も多いようです。

確かに、これらは全て複雑に絡み合う言葉たちゆえに、混乱しがち。もう聞くだけでウザったい!となる気持ちもわかります。

そこで今回は、私たちの生活に直結する「エシカル消費」の意味を、できるだけ簡単にイメージできるように解説したいと思います。

【目次】

  • エシカルとは
    • エシカル消費とは
  • サステナブルとは
    • サステナブル経営とは
  • エシカルとサステナブル、SDG’sの関係
  • ビーガンは、すでにSDG’sに貢献
  • まとめ 

エシカルとは

エシカルとは、日本では「倫理的な」「道徳的な」と訳されます。

私たちが「より良い社会や人々」のために「良い」「正しい」判断をして行動することや、生産者・環境をも意識した消費行動に直結した考え方のことです。

実は「エシカル」の世界共通の定義はありません

1990年代、先進国と途上国間での貿易の在り方が批判されたことが「エシカル」という言葉が広く使われ始めたきっかけで、よく混同されるフェアトレード(開発途上国の生産者をサポートするしくみ)などと比べると、比較的新しい考え方だからです。

エシカル消費とは

エシカル消費」、言葉だけ聞くと難しく感じますが、以下のような例が挙げられます。

食品を買占めず、必要な分だけを必要な時に購入する

廃棄(フードロス) をしないように心がける

健康や環境のために、オーガニックや自然由来の原材料を使用しているものを選ぶ

長く使えるモノを購入する、リサイクル衣料やフェアトレード製品を購入する

エネルギー効率のよい電球を使う

倫理的な投資、銀行利用

言葉を特別意識せずとも、みなさんもこのようなエシカルな行動をしているはずです

では、逆に、エシカルでない行動とは?

排水やゴミを海にたれ流し、環境を汚染したり負荷をかける

・自転車や徒歩で行ける場所に、排気ガスの出る車をわざわざ使う

生物や人間に害をもたらす化学物質を使用したものを大量生産する

・人間のために動物実験を行い、自然界の生物を犠牲にする

・社会的に立場の弱い人たちを低賃金で働かせる児童労働

自分は、人や環境に悪影響を及ぼす行動はしてはいないと思っていても、便利さや欲望の裏側で知らず知らずのうちに負の力に加担してしまっているのが実情なんですよね。

そいみん。

エシカル消費の定義はないといいましたが、「地域、人や社会、環境に配慮する消費行動、資源や人や生物を搾取しない消費行動」がエシカル消費!

私たちひとりひとりがエシカル消費をすることは、今世界で起こっている環境問題や人権問題の解決、私たちに本質的な幸せをもたらす選択と考えられているのです。

サステナブルとは

「エシカル」について語るとき、必ず「サステナブル」という言葉がついてまわります。

持続可能な」という意味のサステナブル(Sustainable)は、「すべての存在がより良くあるためのシステムや活動が、地球全体で長期的に行われていく」ことを指します。

サステナブルな社会とは、以下のような例があります。

資源を使いすぎず、地球を壊すことなく、豊かな環境を持続させる社会

ローカルフード、地産地消、地方創生

環境の汚染を抑制する生産

気候変動、災害の原因になるCO2排出量を削減する流通

製品の生産に関わる人が、適切な労働環境で働き続けられる

飢餓の撲滅

古材を廃棄するのではなく、再利用、リサイクルする

サステナブル経営とは

資源のリサイクルに着目した衣類やグッズなどを、最近よく見かけますね。

企業も、これまでのように単に自社の利益だけを追及するのでなく、消費者の信頼を得て利益を上げることで存続し続ける「サステナブルな経営」が求められています。

SDG’sの広がりを受けて、企業としてはコストがかかるとしても、リサイクルやエコなどサステナブルな考えを用いた事業内容にシフトしなければ、今後は消費者に選ばれません。

生産者の労働条件の改善、消費者にとって安心安全な製品、家畜の飼養管理についてアニマルウェルフェアに対応した製品、持続可能性、生物多様性、自然環境の保護、環境汚染の抑制や飢餓の撲滅などに配慮されたものであることが、消費者の選択基準になっていくでしょう。

エシカルとサステナブル、SDG’sの関係

ここまで簡単に説明したとおり、「エシカル」や「サステナブル」に関連するキーワードには「エコ」や「オーガニック」「フェアトレード」などがあり、全てはSDG’sに関わる言葉であることがわかります。

ここで、サステナブル社会という大きな目標達成に向けて立てられた SDG’sSustainable Development Goalsについて、あらためて確認しておきましょう。

「SDGs」(持続可能な開発目標)は、2015年9月の国連サミットにおいて採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された国際目標です。

「地球上の誰一人として取り残さない」ことを理念とし、人類、地球およびそれらの繁栄のために設定された行動計画であり、17のゴールと169のターゲットで構成されています。

引用元:https://japansdgs.net/

より良い地球環境にするために、国際社会全体で取り組むべき目標が掲げられていますが、

目標1「貧困をなくそう」目標10「人や国の不平等をなくそう」目標12「つくる責任 つかう責任」目標14「海の豊かさを守ろう」目標15「陸の豊かさを守ろう」

これらの目標は、エシカル消費によって改善することができます。

そいみん。

フェアトレード製品は、貧困の問題を解決するだけでなく、品質向上も目指しており、質の高い商品を生み出しています。

自然由来の原材料で環境に配慮されたオーガニック製品を選ぶことは、人や動物の健康と命、自然環境を守ります。

モノの価格だけを単純に比較して、本当に価値があるものを選び損ねていないか、今こそ消費について見直してみませんか?

ビーガンは、すでにSDG’sに貢献

SDG’sの計17に及ぶ目標の全てを2030年までに達成するのは難しい、という意見あります。

しかし、それを実現するかどうかは、ズバリ個人の行動にかかっています。

ちなみに、SDG’sが掲げる目標に、ビーガンに関する項目はありませんが、もしあなたがビーガンでしたら、既にSDG’sの目標のいくつかに貢献しているといえますね。

動物愛護、環境問題、個人の健康に加えて、エシカルな考え方から、ビーガンになる人も増えているようです。

エシカルな商品を買いたくない!と思う人は、いないはず。

ビーガンにならなくても、もちろんかまいません。

世界の人々がそうであるように、日本でもエシカルを意識した行動を、出来る人ができるだけ実践することが求められているのです。

まとめ

エシカル、サステナブル、オーガニック、フェアトレード、そしてSDG’sなどの言葉の意味をひとつひとつ捉えるよりも、これらの繋がりを見ていくことが、本質的な理解への近道です。

すべては、今までよりも未来に向けて、より良い社会を目指すアクション

難しく考えすぎず、日常の中で「こうしたほうが、人間にも動物にも地球環境にもメリットだよね!」と誰もが想像できる倫理的・道徳的な行動の積み重ねが世界を救うとイメージできればOK!

サステナブルな社会や経済を目指し、できるだけサステナブルなファッションや食事を選ぶこと(エシカル消費)が、SDG’sの達成に大きく貢献します。

次回は、私たちが選ぶべき「エシカルフード」や「エシカルファッション」について具体的にお伝えします。

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