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過ぎたるは及ばざるがごとし。甘酒を安全に飲んで美容と健康を促進

日本の伝統的な発酵飲料「甘酒」は、栄養が豊富で健康や美容効果が高いと言われますが、飲み方には注意が必要です。

年末年始は、甘酒を飲む場面も増えるでしょう。メーカーからさまざまな製品が発売されているので、何を基準に選んでよいのかも迷いがち。

この機会に、自分に合う甘酒を見つけてみませんか。

【目次】

  • 甘酒の種類
    • 天然由来の自然な甘さ「米麹甘酒」
    • 酒粕と砂糖で作る「酒粕甘酒」
  • 甘酒製品のいろいろ
    • 原料の違い
    • 濃度、粒感などの違い
  • 甘酒の健康効果
    • エネルギー補給や疲労回復に
    • 整腸作用で便秘改善
    • 美肌、美白効果に期待
  • 甘酒を飲むタイミングや量
  • 甘酒に潜む危険性とは?
  • まとめ

甘酒の種類

飲む点滴」と言われるほど、栄養価の高い甘酒。

腸内の善玉菌の働きも助けてくれる発酵飲料なので、健康のために定期的に飲む方もいらっしゃいます。

米麹甘酒」と「酒粕甘酒」は、どちらも「甘酒」と呼ばれますが、材料や味がまったく異なります。

天然由来の自然な甘さ「米麹甘酒」

原料は「米」と「米麹」。

麹の酵素が米に含まれるデンプンをブドウ糖に変えるので、砂糖が入っていなくても自然な甘味。

また、アルコールを含んでいないので、小さなお子様や妊婦さんでも飲むことができるといわれます。

酒粕と砂糖で作る「酒粕甘酒」

酒粕を使うのでアルコールを含んでいます。

また、砂糖で甘みをつけるので、カロリーも高め。独特な酒の香りと味わいがあります。

甘酒製品のいろいろ

原料の違い

白米

甘酒製品の中で、最も多いのが白米原料のタイプ。米の品種、米麹、水の質や造り方、発酵場所の温度や時間などが、製品の違いに影響します。

精米歩合も味に大きな違いがでます。一般的に食用米では90%程度、日本酒や甘酒を製造する際には70%くらいですが、中には大吟醸酒並の50%もの精米歩合で作られている甘酒もあります。

玄米

玄米には、白米で取り除かれる糠(ぬか)や発芽部分などが含まれるため栄養分がより豊富。さらに、玄米麹で作られた甘酒は、白米麹の甘酒よりも血糖値の上がり方が緩やか。

そのほかの甘酒

米麹甘酒に柑橘系の果汁や野菜のペースト、きなこや黒ごまなどを加えたフレーバータイプは、飲みやすさが特徴。

ほどよい酸味が加わり、飲むヨーグルトのようなさっぱりとした乳酸菌入り甘酒、漢方の生薬としても使用される紅麹黒麹を使用した甘酒、白米よりも食物繊維や栄養を多く含む古代米(黒米や赤米)の甘酒などもあります。

濃度、粒感などの違い

玄米を使った甘酒は、食物繊維も豊富な「食べる甘酒」

甘酒には、そのまま飲めるストレートタイプと、ほかの液体で薄めて飲む濃縮タイプがあります。

製品ごとに甘さや口当たり(粒感)、濃度などもまったく違います。たとえば、黒米などを加えた甘酒は、見た目でもわかる大きめの粒感があり、食感も楽しめます。

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甘酒の健康効果

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エネルギー補給や疲労回復に

甘酒の甘味の元であるブドウ糖と、エネルギーを生む手助けをするビタミンB類。米のデンプンが麹菌の酵素によって分解されて作られるブドウ糖は、脳やカラダを動かすエネルギー源となります。

消化吸収の負担が少なく、エネルギーの吸収が早いので、疲労回復に甘酒を取り入れているアスリートの方もいるようです。

体内合成できない必須アミノ酸は、筋肉増強のほか、精神の健康を保ったり、満腹中枢をつかさどるほか、仕事などのストレスによるイライラを和らげ、安眠効果もあるそう。

整腸作用で便秘改善

人の免疫細胞の約70%が腸内に集中しているとされ、腸を良い環境に保つ「腸活」がカラダを守るためにとても大切です。

甘酒に含まれる豊富なオリゴ糖食物繊維は、腸内環境を整えてくれる栄養素。オリゴ糖は善玉菌のエサになり、食物繊維は便秘の解消や予防になります。

美肌、美白効果に期待

米麹甘酒は、ビタミンB群が豊富に含まれることから「飲む美容液」と呼ばれます。

新陳代謝を活発にしてくれるビタミンB群が、お肌を健康を保ったり、皮膚や粘膜の細胞を活性化してくれるので、美肌効果があるとされます。

米麹に含まれる「N-アセチルグルコサミン」は、乾燥肌や肌荒れ改善効果があるとされます。

麹菌には、シミの原因でもあるメラニンを作る酵素の働きを止める効果がわかっており、化粧品にも使われています。

参照

米麹・甘酒専門店のレンMURO/甘酒で期待できる効果

甘酒を飲むタイミングや量

朝であれば、甘酒に含まれるブドウ糖が、脳に栄養分として取り込まれ、脳をしっかり目覚めさせます。

午後~夕刻にかけて、疲労感を感じたり小腹が空いたら、少ない量の甘酒でも満腹感が得られ、素早い吸収で疲れの軽減できるかも。

GABAを含みストレスを緩和することでも知られる甘酒を夜に飲むと、カラダもあたたまり、精神も落ち着いて安眠につながります。

そいみん。

多くのメーカーや栄養士が、甘酒の一日の適量(150〜200mlまで)を、少しずつ何回かに分けて飲むことを推奨しています。

2018年に金沢工業大学の尾関教授の研究グループが、米に含まれる「プロラミン(消化・吸収されにくいレジスタントプロテイン)」という物質に着目。

米と米麹で作った甘酒は、他の製法で作った甘酒よりも多くのプロラミンを摂取できることが検証されました。コップ1杯(約150ml)で、必要なプロラミン量(約113mg/日)を摂取できるといいます。

甘酒に潜む危険性とは?

甘酒が健康やダイエットにいいといっても、飲みすぎは厳禁!栄養分が豊富=カロリーもそれなりにあり、100mlあたりのカロリーはコーラの倍以上もあります。

甘酒を毎日飲む方もいらっしゃいますが、まずは週に2、3回程度を目安に様子をみてください。料理で少しずつ使っていくことも同様に。

そいみん。

健康な方ならばカラダに良とされる甘酒ですが、糖尿病の方アスペルギルス属のカビにアレルギーのある方カンジダ症のある方など、アレルギーの症状によっては甘酒などの発酵食品がかえって症状を悪化させてしまう可能性があるようです。甘酒の摂取をお考えの方は、まず専門家や主治医に相談することをおすすめします。

まとめ

エネルギーの効率的な補給ができ、発酵食品ならではの健康上のメリットも豊富な甘酒。

しかし、摂り方を間違えると、カラダの状態によってはリスクとなる恐れがあります。

お正月に甘酒を楽しむ場合も、一気にたくさんの量を飲み過ぎないように注意してください。

甘酒の特徴を知り、そのメリットとデメリットをきちんと理解したうえで、あなたに合う甘酒を選んでみてくださいね。