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【2023年予測】代替食ブーム、大豆ミートの次はプラントベースエッグやヴィーガンエッグ⁈

環境保護や食糧危機、健康意識が高まる中、開発が加速する「プラントベース食品」や「代替食品」。

日本でも、スーパーやコンビニで「大豆ミート」や「植物ミルク」が並ぶようになった今、いよいよ「プラントベースエッグ」や「ヴィーガンエッグ」などの植物性代替卵の波が来そうな予感!

海外動向をまじえ、現状をまとめました。

【目次】

  • 植物性代替卵の市場
    • 海外の企業動向や代替卵の特徴
  • 日本の企業と試せる代替卵
    • キューピー/HOBOTAMA(ほぼたま)
    • 2foods/エバーエッグオムライス
    • ビーガンレストランOSCARで「UMAMI EGG」導入
  • まとめ

植物性代替卵の市場

写真はイメージです

代替ミルクと比べるとシェアはまだ小さいものの、今後、動物性卵から植物性代替卵への切り替えは加速していくと予想されています。

世界の卵市場は、2020年の2131億ドルから2025年には2974億ドルに達すると見込まれています。特にアジアは世界最大の卵市場、日本は中国に続き、卵の消費量が世界で2番目!

牛肉やチーズと同じく環境負荷が大きいとされる、卵。

多くの養鶏場がバタリーケージ飼育と呼ばれる集約飼育方式を導入しており、鶏は一生、身動きの取れない悲惨な状況で飼育されていることが、動物倫理の観点から問題視されていますね。

また、極端な気候変動と地球温暖化が、鶏の産卵率や卵のサイズ、品質を低下させ、鶏をさまざまな病気にかかりやすくしています。

参照

集団飼育による抗生物質使用のほか、鳥インフルエンザ発生による殺処分、アレルゲンフリー製品への需要などからも、代替卵市場はどんどん拡大しています。

CISION/世界の卵市場レポート 2021: COVID-19 の影響と 2030 年までの回復

海外の企業動向や代替卵の特徴

写真はイメージです

代替卵といえば、最も有名なのがアメリカのイート・ジャスト

緑豆を主原料とした液状代替卵「JUST Egg」をアメリカ、アフリカ、中国、シンガポール、カナダ、香港、韓国などでこれまでに鶏卵1億個分に相当する代替卵を販売。植物卵に加えて、培養肉でも世界をリードするグローバル企業です。

「JUST Egg」に代表されるような液状卵を販売するインドのEvo Foodsのほか、シンガポールのOsomeFood(ゆで卵)、卵黄・卵白に分かれた全卵を開発するフランスのLes Merveilloeufs、動物由来のものと同等な卵タンパク質を発表した世界初の企業であるサンフランシスコのEVERY Companyなど、代替卵の開発は形態の多様化が見られます。

シンガポールを拠点とするフードテック企業「Float Foodsのマメ科の植物を原料に作った「OnlyEg」は、本物と見分けがつかないクオリティーだそう。

イスラエルのYO-Eggはイスラエルのレストランやスーパー、ホテルなどに製品を導入。白身と黄身を形成するいずれの技術も特許を出願し、世界進出を目指しています。

そいみん。

YO-Eggのように、植物性代替卵はコレステロールを含まず、サルモネラ菌など動物由来の食中毒が発生する恐れもないのが、ひとつの利点とされています。

日本の企業や試せる代替卵

写真はイメージです

「地球を終わらせない」という理念を掲げ、⽜丼、チキン、バーガー、ポーク、ツナタイプなどの代替フードをEC、スーパー、外食を通じて世界展開する日本の代替肉ブランドのNEXT MEATS(ネクストミーツ)

代替卵の商品化にも成功し、たとえば同社の鶏肉タイプの代替肉「NEXTチキン」と一緒に「NEXT EGG」を使用することで、お肉も卵も使わずに親子丼を作ることができます!

「ONE TABLEで未来を創る」をミッションに掲げ、シンガポールに本社を置く日本食プラントベースブランドUMAMI UNITED JAPAN株式会社

コレステロールフリー、アレルギー28品目全てに対応した「UMAMI EGG」は、 発酵技術を応用して作られた麹菌の酵素を活用することで、野菜からの旨みを抽出。風味や食感を限りなく卵に近づけた製品。原材料はこんにゃく粉をはじめ、かぼちゃ粉末、みかん粉末、UMAMIパウダーなど。

「UMAMI EGG」に豆乳を加えて攪拌すると、こんにゃくが凝固。フライパンの中で普通の卵を調理するような手順で加熱すると、オムレツやスクランブルエッグが完成。パンに挟んだ状態で出されたら気が付かないレベル!

そいみん。

「UMAMI EGG」や人気製品「らくぷりんミックス」にも使用しているUMAMIパウダーには、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)に向く栽培作物「きくらげ」を使用しているそう。

キューピー/HOBOTAMA(ほぼたま)

マヨネーズでおなじみのキューピーは、プラントベースフード第一弾として、2021年6月に業務用HOBOTAMA(ほぼたま)を発売。2022年3月には個人向け販売も開始しています。

豆乳加工品をベースに、スクランブルエッグのような見た目と食感。

※[冷凍] キユーピー 【卵不使用】HOBOTAMA (ほぼたま) 加熱用液卵風 60gは、こちら

2foodsエバーエッグオムライス

ヘルシージャンクがコンセプトの日本のプラントベースブランド「2foodsとカゴメの技術を集結した絶品ふわとろプラントベースオムライス「エバーエッグオムライス」。

ふわとろ食感を実現するため、あえて大豆(豆腐)を使っていません。

チキンライス、ケチャップ、デミグラスソース、エバーエッグ(すべてプラントベース)がセットになった商品があり、電子レンジや湯煎で簡単に調理可能。オンラインショップで購入できます。

ビーガンレストランOSCARで「UMAMI EGG」導入

UMAMI UNITED JAPANが開発した植物性代替卵「UMAMI EGG」が、2022年12月18日にオープンした都内のビーガンレストランOSCARに導入されたというニュース

OSCAR Vegan American Chinese(オスカー ヴィーガンアメリカンチャイニーズ)」は、ヴィーガン仕様に振り切ったアメリカンチャイニーズという新ジャンルで、日本初!と早くも話題になっています。

そいみん。

2022年最後に飛び込んできた、ワクワクな新店情報♪来年も、どんなおいしいビーガンフードが登場するか、楽しみですよね‼

まとめ

写真はイメージです

2028年には30億ドル以上に拡大が予想される、世界の代替卵市場。

現状、一部の代替卵製品を除いて、大手食品メーカーやレストランなどに向けた業務用商品が中心ですが、私たちの食卓にあたりまえにのぼる日は、すぐそこまできています。

もしかしたら、今後10年以内に、本物よりもおいしいと感じるプラントベースエッグやビーガンエッグが登場するかもしれませんね!

※プラントベースとビーガンの違いについては、こちら