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ビーガン食品やプラントベース商品、買うときに気をつけるべきポイントとは

ビーガン商品を販売する側も、消費者も、大きなリスクが伴う日本


先日、ひとり軽めのランチをしようと、某スープ専門店を訪れた時のこと。

カウンターで「ビーガンのスープはありますか?」とたずねると、
店員さんから「Vマークがそうです」と伝えられ、早速注文。

なんの不安もなくテーブルにつき、さあ、食べようと思った矢先、
先ほどの店員さんが慌ててワタシのところへ飛んできました。

「お客様、すみません。Vマークはビーガンでなくベジタブルのことでした。
いかがしましょうか…」

一瞬、スプーンを持つ手が止まったけれど、今のワタシはリデュースタリアン(!)で、
べジメニューであれば身体に害はないし、定員さんにも悪気は感じなかったので、そのままいただくことに。

ちなみに店員さんは、私が席を立つまで、何度も何度も「申し訳ございませんでした」と深々頭を下げられました。

スープは美味しかったのですが、なんだか居心地が悪くなり、10分ほどで店を出ました。

たまに動物性の食材を食べる=フレキシタリアン
動物性食材の消費を減らすことを意識している=リデュースタリアン

起こってはならない、食品アレルギーによる事故


お店を出た後、なんとも複雑な気分になりました。

もし、ワタシが食品アレルギーが理由のビーガンだったら…もうおわかりですよね。
日本人の食への意識が基本的に低いことが、自分も含めてこのような場面で露呈されるのではないかと感じました。

ビーガン=100%植物性食品の注文がある場合は、提供する側はきちんと確かめてから販売するのは当たり前。消費者側も、日本ではビーガンやプラントベースの認識があいまいであることを知っておいたほうが賢明です。自分の身は、自分で守る時代です。

ビーガンやプラントベース、海外 VS 日本の認識のズレ


たとえばアメリカで販売されている加工食品のうち、商品パッケージに「vegan」「plant-based」の表記がついていれば、原材料が植物性100%であると認識されているようです。

これはあくまで多くの人がそう思っているということで、実際には国や地域により定義が幅広く、プラントベースに関しては、あえて100%という表現を避けている傾向も見られます。

日本はどうでしょうか。「主に植物由来の原料」という表現や、「動物由来の添加物が含まれている場合でも、プラントベースに含める」といった定義です。

植物性食品オンリーを望む方にとっては、実にあいまいで混乱しますよね。

プラントベースやビーガンメニューがあるお店や商品については、購入する際にはできるだけ慎重に確認するしかありません。販売する側も、消費者も、リスクが伴うことを忘れてはいけません。

世界基準の定義やルールにおくれをとっている日本


2022年5月、スイスのダボス会議の主催団体として知られる「世界経済フォーラム」が、2117の国と地域を対象に観光産業の競争力をランク付けしている調査で、日本は世界1位に評価されました。

観光資源や交通インフラ、治安などの面で安心とされる日本には、今後も世界各国から、さまざまな食文化を持つ人々が訪れます。ビーガン食を求める外国人も、非常に多いです。

日本語のわからない外国人観光客であれば、おそらくビーガンやプラントベースのマーク表記を信用するでしょう。

飲食店で働く方々の責任は重大で、大変なお仕事だと思いますが、間違いが起こらないようなシステムづくりや対応策に日々努めていただきたいです。

参照

消費者庁/プラントベース食品関連情報
https://www.caa.go.jp/notice/other/plant_based/

食品表示ブログ/「大豆ミート食品類」の日本農林規格が制定されました~プラントベース(植物由来)食品の表示の注意点について~
https://www.label-bank.co.jp/blog/foodlabel/202203jas

まとめ

アレルギーの成分を摂取してしまったら命に関わりますし、宗教上のビーガンも同様の意味を持ちます。食中毒と同じくらい、ビーガン対応はマストになっているのです。

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