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【ヴィーガンコスメ】クルエルティフリーやオーガニックとの違いに注意

もう、みなさんもご存じのように、VEGAN (ビーガン・ヴィーガン) の多くは、食べ物だけを注意して選んでいるわけではありません。

たとえば、韓国でひと足先に大ブームとなったヴィーガンコスメのように、生活に関わるモノ全般に意識的です。

今回のテーマ「ヴィーガンコスメ」ですが、メーカーや製品によってクルエルティフリーオーガニック、もしくはそうじゃなかったり……、食品と同じく、成分表やパッケージだけでヴィーガン製品なのかを判断するには、知識が必要。

そこで、わかりにくいヴィーガンコスメの定義や従来の製品との違い、購入するときの注意点などをまとめてみました。

ヴィーガンコスメが気になっている方は、購入前にぜひ、ご一読ください。

【目次】

  • ヴィーガンコスメとは
    • ヴィーガンコスメの定義
  • オーガニックコスメとヴィーガンコスメの違い
    • ヴィーガンコスメは、どんな成分でできている?
    • ヴィーガンコスメ=クルエルティフリーじゃない?
  • ヴィーガンコスメのメリット
    • ヴィーガンコスメのデメリット
  • ヴィーガンコスメの入手法
  • まとめ 

ヴィーガンコスメとは

ヴィーガンコスメの定義

写真はイメージです

基本的にビーガンは、食だけではなく、毛皮・革製品などの動物由来のアイテムや、動物由来成分をつかった化粧品なども生活から排除しています。

つまりヴィーガンコスメとは、食と同じで、動物や魚だけでなく、虫などの生き物全般から採れる成分を製造過程の中で一切使用せず、動物実験を行わずに作られたものになります。

オーガニックコスメとヴィーガンコスメの違い

国産オーガニックのヘア・ボディケア製品「Be

製造過程、製品自体に動物由来の成分が使用されていない、動物実験は行わないというヴィーガンコスメの定義に対して、オーガニックコスメは、合成農薬や化学肥料を使わずに有機栽培で作られた植物由来の成分を主原料としたもの。

なかにはハチミツやコラーゲンなどの動物由来の成分を含むものがあるので、ヴィーガンコスメ=オーガニックコスメとは限りません。

ヴィーガンコスメは、どんな成分でできている?

一般的なコスメには、以下のような成分が含まれています。

例:動物の油脂から作られる グリセリン
  動物の角や毛のタンパク質 ケラチン
  深海鮫の肝臓から抽出される スクラワン
  牛や豚コラーゲン
  魚の骨や皮から抽出した コラーゲン
  動物の筋肉じん帯から抽出 エラスチン
  羊の皮脂分泌物 ラノリン
  昆虫の赤色色素 コチニール色素
  乳成分蜂蜜
  蚕の繭から抽出するシルク など

従来のコスメのほとんどが、近代家畜スタイルで育てられた家畜由来の成分と言われています。

一方で、ヴィーガンコスメは、100%植物由来の成分でできています。

そいみん。

近代畜産とは、大量生産を目的とした大規模な畜産スタイルのこと。

家畜たちを、身動きできないほど狭くて不衛生な場所に集め、成長を促すために肥育ホルモン剤や抗生物質、飼料添加物などが用いられています。

ヴィーガンコスメ=クルエルティフリーじゃない?

クルエルティフリー (Cruelty Free) とは「残酷、残虐でない」、つまり「動物実験していない」「動物を殺傷していない」という意味で使われます。

国際的な非営利組織「Cruelty Free International(クルエルティーフリーインターナショナル、略してCFI)」や、「NPO法人 JAVA(Japan Anti-Vivisection Association、動物実験の廃止を求める会)」が動物愛護法改正や動物実験反対に向けて、同様の活動を行っています。

一般的に、化粧品の原料や製造過程において、ウサギやマウス、モルモットやラットといった動物たちが実験台となり、毒性試験が終わると殺処分されています。

見る・聞くに堪えない動物実験の存在だけでなく、動物実験自体の信ぴょう性が欠けるとし、動物実験を経て製造された化粧品の輸入および販売禁止の動きが、世界的に広がりを見せています。

そいみん。

日本では、文部科学省や厚生労働省によって「動物実験などの実施に関する基本指針」は策定されているものの、動物実験は法律的には禁止されていません。製造過程での動物実験をするかどうかは企業それぞれの判断に委ねられています。

大手化粧品メーカーや原料製造メーカーも動物実験廃止やそれに向けたアクションを行っていますが、ビーガンが少数派であるため、クルエルティフリーの国産ヴィーガンコスメ自体も少ないのが現状です。

各企業やブランドが動物実験を行ったかどうか、透明性に欠ける点も問題視されています。

たとえば、第三者機関に動物実験を委託していたり、他社から調達した動物実験済原料を使用しているような例です。

クルエルティーはブランドの動物実験に関する方針がキーになります。

動物実験をしているブランドであるにもかかわらず、たまたま製品の一部が動物性原料不使用だった場合に「ヴィーガンコスメです」とうたう場合もあり、混乱をまねく原因になっています。

ヴィーガンコスメ=クルエルティフリーとは限らないことを覚えておきましょう。

ヴィーガンコスメのメリット

ドイツ・ミュンヘンのヴィーガンコスメブランド「KIA CHARLOTTA

ヴィーガンコスメを選ぶことは、動物虐待や地球環境への負荷を減らすだけでなく、社会課題の解決にもつながるアクションといえます。

ヴィーガンコスメの容器には、リサイクル可能な素材を使用したもの、パッケージ自体を廃止しているものなど、環境に負担をかけないようにこだわり抜かれた商品も見られます。

動物実験を行わないかわりに、人体への安全性判定に時間をかけています。

通常の化粧品に使用されるような動物由来の成分や化学薬品が原因で、敏感肌の方はアレルギーを引き起こす場合がありますが、それに比べてヴィーガンコスメは刺激が少ないので、肌が弱い人でも使うことができるのもメリットです。

ヴィーガンコスメのデメリット

ヴィーガンコスメは刺激が少ないとはいえ、100%植物由来の成分でできているため、植物系のアレルギーを持っている人は要注意

また、一般の化粧品に比べて割高ヴィーガンコスメには、まだプチプラブランドがありません。海外の低価格なヴィーガンコスメであっても、輸送費により高くつく傾向にあります。

ヴィーガンコスメの入手法

天然由来成分・植物由来成分にこだわるネイル「nailmatic

ネットを検索すると、動物実験も一切行わないクルエルティフリーのヴィーガンコスメブランドをいくつか見つけることができます。

オーストラリア・メルボルンに本社を構え、日本にも店舗を複数構える「Aesop (イソップ) 」。米国の非営利団体B Labによる国際認証制度で、厳格な評価のもと、環境や社会に配慮した公益性の高い企業に与えられる「B Corp認証」、動物実験をしていないことを表す、うさぎをモチーフにしたクルエルティフリーの認証マーク「リーピングバニー、オーストラリアとニュージーランドでカーボンニュートラルの認証などを取得しているヴィーガンブランドです。

このように、一番安心なのは、ヴィーガン認証マークやクルエルティフリー認証マークがついている製品です。

原料や生産地、製造過程など、製品についての情報を公式HPなどでわかりやすく開示しているブランドは、信頼度大。

逆に、認証制度に頼らず、あえて認証マークに固執しないブランドもあります。

ヴィーガンコスメなのか不安な点がある場合は、勇気を出してメーカーに問い合わせてみるのも良いでしょう。

nailmatic(ネイルマティック) NM ピュアカラー #ルイザ(LUISA)/ピンクパールベージュは、こちら
【Aesop(イソップ)】バランス:クラシックスキンケアセットは、こちら

そいみん。

自分が購入する製品の情報や背景を知ることは、愛着やモノを大切に使うことにも繋がるのではないでしょうか。

まとめ

ナチュラルオーラルケアブランド「Davids

人間にも環境にも配慮したヴィーガンコスメについて解説しました。

こだわりの仕様ゆえにクオリティもお値段も高めですが、SDGsのゴールである2030年に向けてサステナビリティが重要視される中、ヴィーガンコスメを選ぶことは、社会課題の解決へつながるひとつの選択ではないでしょうか。

実際に使ってみなくては、効果もわからないところ。ぜひ、あなたにピッタリのヴィーガンコスメを探してみてください。

植物アレルギーが気になる方は、使用前にパッチテストをお忘れなく!

Davids(デイヴィッズ) ホワイトニングトゥースペースト(ペパーミント)50g 50グラム (x 1)は、こちら

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