平成30年10月、中央卸売市場が豊洲へ移転し、市場機能が二分された築地。
現在は、豊洲で営業する水産、青果の仲卸業者が出店している「築地魚河岸」や「魚河岸食堂」などの施設をはじめ、産直の食材から調理道具、食器、包丁など食に関するあらゆるモノが購入できる専門店(築地場外市場商店街)が新しい築地を盛り上げています。
「魚」のイメージが強いこの築地で、築地のプロが案内する「ヴィーガンお買い物ツアー」を企画されたべジウェルさん。どんなものが手に入るのか、期待を胸に参加してきました。
雑穀・豆
築地の豆・雑穀問屋「三栄商会」
15名の参加者と巡る「ヴィーガンツアー」のスタートは10時。集合場所は、創業70年の築地の豆・雑穀問屋「三栄商会」前。場外市場の案内人は、築地を熟知する三栄商会の6代目、石川社長です。
100g単位で買える豆、食べ比べしたくなります。「三栄商会」さんは、全国でもここでしか取り扱っていない雑穀や珍しいオーガニック豆なども販売しています。
無農薬の切干大根、そのまま食べてもしっかり甘くておいしかった~!
今回のツアー特典として、三栄商会さんで使える1,000円のお買物チケットをいただいたので、アンチエイジング食材「うちまめ(打ち豆)」も一緒に購入。3点でお会計、180円に!
海苔
「みの屋海苔店」
高級スーパーの明治屋ストアも推奨する「みの屋海苔店」さんには、焼のり・干のり・味付きのりなどいろいろな海苔があります。アオサの混ざった「青混(あおまぜ)」が人気商品です。
売り切れる前に、見つけたら買っといたほうがいいよ!
乾物
ナッツ・ドライフルーツ専門店「田村商店」
ドライフルーツやナッツを店頭で試食できる「田村商店」さん。殻付きアーモンドやローストマカデミアナッツなど、欲張っていろいろ試してみました。
一般のスーパーではなかなかお目にかかれない、渋皮付きカシューナッツ(1,000円)が気に入ったので購入。ビールやワインのお供にピッタリ~!
昆布商「吹田商店」
「吹田商店」さんは、明治25年創業の昆布専門問屋。利尻・羅臼・日高など、さまざまな種類の昆布がズラリお出迎え。
お味噌汁をよく飲むので、だし汁用に「山出し昆布」(1,400円)を買いました。
スーパーで買う「初物」は味が薄いと感じたことない?昆布は、寝かせば寝かすほどいいんだよ。覚えておいてね。
食料品・加工品
スパイス・ハーブ「服部商店」
スパイス・ハーブ「服部商店」さんでは、石川社長もおすすめの「手作りのカレーセット」(10人分/18種類入り/500円)を購入。
これから3軒ほど八百屋さんをまわると聞き、きゅうりのピクルスが食べたくなって「スパイス屋さんのピクルスの素」も買っちゃいました。
築地魚河岸 青果物
「築地 米金」
「築地魚河岸」内にある「築地 米金(こめきん)」さん。旬の伝統野菜や無農薬野菜のほかには、ハーブが推しだそう。店の一番奥の冷蔵ケースにいろいろなハーブが揃っていました。
ミシュラン店のシェフも、ここのハーブを買いに来てるんだよ。
青果・妻物
「神菜」
オーガニック・ナチュラルな野菜がリーズナブルに手に入る「神菜(かんな)」さん。なんとオーガニックバナナが3本で110円!もちろん、即買い。
「松澤商店」
野菜や山菜の取り扱いの多くは、山形の農家の方から直接仕入れるという「松澤商店」さん。スーパーでは見かけないような野菜も多数取り扱っています。
3本一束で250円(太くて、お値段も安い!)の産直ネギを買いました。
とにかく、このお店は山形愛がすごいからねぇ~。
「関根商店」
地方から直送で届く珍しい食材、料亭でみるような食材が店頭に並ぶ「関根商店」さん。女性店主の関根さんに質問すると、野菜の説明や扱い方を丁寧に教えてもらえます。
たとえば、「ヒシ(菱)の実」。菱は池や沼に生息し、水底から発芽して茎が伸び水面に葉を広げます。硬い皮におおわれた種子の中の白い果実を食べます。
現在は福岡県や佐賀県で栽培されており、旬は9〜11月。しっかり茹でると、栗とレンコンを足して割ったようなホックリとした食感になるそう。
軽食・喫茶
「ペッパーズカフェ」
「ペッパーズカフェ」は、カンボジアで出会ったこしょうに魅了された店主による、生こしょうとコーヒーのお店。
ドライホールの黒こしょうを一粒試食しました。香り高く、爽やかなスパイシー感。パッケージ(写真右の小箱)も素敵なので、食通や料理好きの方への贈り物にイイかも。
お食事
「酒美土場」
「酒美土場」と書いて、しゅびどぅばぁーと読みます。こだわりの自然派ワインのお店。
寺田本家の自然酒やクラフトビール、調味料や酒粕、ぬか床などの発酵食材もスタンバイ。STANDING BAR(立飲み)スタイルで、オシャレ。
ここも、商品に対するこだわりがすごいんだ。夜もやってるから、買物が終わった後でゆっくり飲みにくるといいよ。
調理道具・厨房
「つきじ常陸屋」
「つきじ常陸屋(ひたちや)」は、「国産・手づくり」にこだわったセレクション。昔から愛される日本の道具って、手になじむというか、やっぱりいい!オリジナルの干しかごやたわしが人気です。
おむすびの講習会もやってるよ!うちのスタッフもみんな習ったんだよ。
そのほか(裏路地の店)
「自然野菜専門八百屋 リムクラッソ」
「築地 リムクラッソ」さんは、農薬も化学肥料も使わずに栽培された自然野菜の専門店。野菜は市場からではなく、すべて生産者さんから直接仕入れをしているそう。
「とうふ杉寅」
銀座の名店や料亭などにも商品を納めている「とうふ杉寅」さん。1901年創業の老舗豆腐店です。豆腐に使用する大豆は、すべて佐賀県産の「フクユタカ」100%。木綿や絹などの定番はもちろん、「かぼちゃ豆腐」のような季節を感じる創作豆腐も人気。
「うおがし銘茶」
1931年創業、深蒸し茶の元祖「うおがし銘茶」さん。築地場外の真ん中や豊洲、銀座にもお店がありますが、こちらは「茶の実倶楽部」と名のつく店舗で、お茶のいれ方レクチャーや展示会も開催しています。
俺はいつもここで、おいしいお茶を飲ませてもらうんだ。
「天まめ」
天草から作る「生寒天」がいただける珍しいお店「天まめ」さん。看板メニューは、自家製あんこと煮豆を添えた「てんまめ」。
海を固めたような、豊富なミネラルを含む生寒天は、食べて元気になると評判です。
ここの寒天めちゃくちゃウマいんだよ。お砂糖は、三温糖を使ってるみたいだから、ヴィーガンの人はお店の人に確認してから買ってね。
まとめ
オーガニック野菜や豆、昆布や海苔、ナチュラルワインやスイーツまで、専門店の目利きが揃えた産直のおいしいもの、プラントベースの商品も豊富に揃う築地。
「餅は餅屋」ということわざ通り、専門家からアドバイスを聞きながら、安心な食材をリーズナブルに買えるのが築地ならではの醍醐味。普段なかなか手に入らない食材に出会うチャンスもあります。
お店ごとに営業時間が異なりますので、事前に確認してからのお出かけをオススメします。
最後に、楽しいツアーを企画してくださったべジウェルさん、とてもフレンドリーな三栄商会の石川社長、各店舗の皆さん、参加者の皆さん、ありがとうございました!
みなさん、豆をどうやって保存してる?実は冷蔵庫が正解。常温だと、どんどん固くなっていく豆類は、18度以下で保存しておけば、3年から4年は平気でもつよ!