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ビーガンも注目「グルテンフリー」の米粉パンが人気の店と、今後の課題について

みなさんは、米粉のパンをお試しになったことがありますか?

米粉は、アミノ酸バランスもすぐれており、小麦粉より消化が良くて胃もたれしにくいなどの特徴があります。昔から、米菓や和菓子などに使われてきました。

しかし、近年では粉砕技術の向上で、パンやケーキ、麺類などに適した米粉が登場し、小麦の代用として通目されています。たとえば、小麦粉に比べて米粉は油の吸収率が低いので、衣が軽いカラッとした揚げ物を好む方に選ばれています。

小麦と違いグルテンを含まない米粉は「グルテンフリーの食材」としても世界的に注目度が高まっています。お米の国ニッポンとしても、うれしい限りですね。

小麦アレルギーの方はもちろん、グルテンを控えることで腸内環境が改善され「お腹の調子が良くなる」「美肌やダイエットにも効果がある」という声も。

今回は、進化がめざましい米粉を使ったパンが買えるお店、グルテンフリーのお話です。

【目次】

  • グルテンフリーとは
  • オシャレなカフェも併設「グルテンフリーカフェ タマクーヘン」
  • 腸活ブレッドは予約必至「グルテンフリーカフェ きんのほ」
  • 伊豆赤沢のオーガニックカフェが生み出す米粉パン「CUBREAD」
  • グルテンフリーの表示ルール
  • まとめ

グルテンフリーとは

健康食品の店 F&Fの店頭にて

グルテンフリーとは、「グルテン」(グリアジンやグルテニンというたんぱく質の一種)を含まない食品のこと、グルテンを除いた食事を指します。

もともとは、セリアック病患者(グルテンが原因の重度なアレルギー)の食事療法として考案されたものです。

麦を原料とする小麦粉には、パン生地の弾力や粘りのもとになるグルテンが含まれていますが、米粉には含まれていません。

米粉パンは「硬くなったお餅みたいで食べづらい」、「おいしくない」というイメージでしたが、今や改良が進み、米粉100%でもふわふわでもっちりの米粉パンが作れるようになりました。

オシャレなカフェも併設「グルテンフリーカフェ タマクーヘン」

グルテンフリーカフェ タマクーヘン(東京・二子玉川)

今年で4周年を迎えたグルテンフリーカフェ タマクーヘン、店内の商品はすべてグルテンフリー。

国産有機玄米全粒粉(JAS認定)100%使用し、ベーキングパウダー、ショートニングなどの添加物不使用、グルテンを使わずに作る「無添加のバームクーヘン」が有名なお店です。

シンプルな味わいのトーストは、ジャムやコンフィチュールと一緒に

“我慢は長続きするものではありません。本当においしいものが、体に少しでも悪影響を与えないものであってほしい。” 

そんな願いが込められた商品の一部は、卵や乳製品不使用のビーガン仕様。お店のスタッフに聞くと、原材料について丁寧に教えてくださいますよ。

腸活ブレッドは予約必至「グルテンフリーカフェ きんのほ」 

東急目黒線「武蔵小山駅」西口から徒歩1分のベーカリー

きんのほ」は全てグルテンフリー、中でもオートミールと米粉のハイファイバーブレッド=食物繊維たっぷりの「腸活ブレッド」が推しです。

栄養価の高いオーガニックオートミール(カナダ産)と国産米粉を使ったパンは、腹持ちがよく腸のはたらきを整えてくれるとのこと。

手前:レーズン&くるみ、奥:フィグ&カシューナッツ

行列ができるこちらのお店、この日は開店の直前に大量注文がはいったということで、早くも残りわずかの腸活ブレッドをなんとかゲット!

焼きたては柔らかいのですが、徐々に外側から締まってきます。

薄くスライスして食べると、翌日でも硬さはそんなに気になりませんでしたが、柔らかくしたい場合は、レンジで数秒温めてください。

そいみん。

HPによると、不定期でビーガンマフィンの販売もあるようです。おいしいパンは「生き物」という感じがしました。

伊豆赤沢のオーガニックカフェが生み出す米粉パン「CUBREAD」

タマガワグリーンマーケットにて

小麦アレルギーの人だけでなく、誰でも安心でおいしく食べられるものとして開発したというCUBREAD(キューブレッド)さんの商品。

食パンやベーグル、自家製ラムレーズンやブルーベリー、カボチャ、リンゴなど旬のフルーツや野菜を使ったマフィン、焼き菓子とバラエティ豊か。

現在、伊豆赤沢の店舗を休まざるを得ないほど都内の催事が増え、パンの注文が殺到しているそう。

上:カボチャとあんこの米粉マフィン、右:大豆粉クッキーチョコレート、左:ベーグル

“店主が小麦アレルギーのため、コンタミネーションは一切ありません” とHPに記載がありました。実は、人気の米粉製品にもまだまだクリアしなければならない問題があります。

日本は、加工に適した米粉に用いられる品種の作付け面積が少ないこと、小麦などのコンタミネーション(混入)を完全に防ぐためには工場や機器まで小麦粉とは別に専用で用意する必要があることなどから、原材料の調達コストが高く、必然的に販売価格も高くならざるを得ない状況にあります。

そいみん。

残念ながらこうした認識は一般に広まっていないので、米粉パンは単に高すぎると嫌う人もいます。

グルテンフリーの表示ルール

F&Fの米粉パンシリーズ

コストの問題とあわせて、グルテンフリーの表示ルールが各国で異なるのも問題点です。マークのついた商品は、まだなじみがないかもしれませんが、以下のような制度があります。

グルテンフリー認証機構GFCO (Gluten-Free Certification Organization)は、グルテン不耐症協会GIG (Gluten Intolerance Group) の活動の一環で設立された組織。

グルテンフリー商品の製造販売業者に対して、自社の商品がグルテンフリーであることを認証するサービスを提供しています。

すでに日本を含む28か国の700 以上の企業の23,000 以上の商品が、グルテンフリーであることを認証。

GFCOの認証制度よりさらに厳しい認証制度として、農林水産省が発表したノングルテン米粉の認証制度があります。

審査と検査をクリアすると、日本米粉協会の認証「ノングルテン」という表示とロゴマークの使用ができます。

そいみん。

GFCOの認証制度と、日本米粉協会の認証の違いは、米粉製品のみが対象であること+製品中のグルテン含有量が1ppm以下であること

まとめ

製粉技術の発達、パン職人のこだわりと熱心な研究の末に、米粉パンは小麦のパンに引けを取らない誰もが楽しめるおいしいものになりました。

健康のためにグルテンフリーを取り入れるダイエタリービーガン(健康目的でビーガン食をする人)も増えています。まだ米粉製品を食べたことがないという方、ぜひトライしてみてくださいね。

日本米粉協会によると、米粉の消費が増えることは、日本の水田を守ることにつながるそうです。国産米粉パンを1人が1か月3個食べると、自給率が1%アップするとされています。

そいみん。

単においしいから米粉パンを選ぶ!だけでも、サスティナブルな未来への大きなインパクトになることを、もっと多くの人に知ってもらいたくなりました!

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